CHICACHAN HOUSE本館ブログはこちらから 〉

平熱が35度台でも大丈夫?低体温の原因と受診の目安

冷え性に悩む女性

体温計を見て、「35.8℃…これって低すぎる?」と思ったことはありませんか。

周りの人は36度台なのに、自分だけ低い。調べてみると「低体温は体に悪い」という言葉ばかりが目に入って、なんとなく不安になる。でも、病院に行くほどのことなのかもわからない。

先にお伝えすると、平熱が35度台でも、元気に過ごせているなら、それだけで心配しすぎなくて大丈夫です。健康な大人でも、わきで測った体温が35度台の人はいます。

気にしてほしいのは、数字の低さよりも「自分のいつも」から外れたときです。

この記事では、平熱が低めになる理由と、受診を考えたほうがいいサイン、そして冷えを感じる人が暮らしの中でできることをお話しします。

目次

平熱35度台は「異常」ではありません

「人の平熱は36.5〜37℃」と聞いたことがあるかもしれません。日本でよく引用されてきた「36.89℃」という平均値は、1957年に報告されたものです。

2021年5月に発表された研究では、健康な日本人の大人が2019年にわきで測った体温(2,454件)を調べています。平均は36.47℃で、女性に限ると36.35℃でした。測った体温の幅は35.5〜37.4℃で、健康な人の中にも35度台の人がいたことになります。年齢が上がるほど体温は低めになり、午前は午後より低い傾向も見られました。

つまり、平熱には個人差があります。35度台だからといって、それだけで「異常」とは言えません。

ただ、平熱が低い人にとっては、37℃でも普段より1〜2℃高いことになります。周りから「微熱だね」と言われる体温でも、本人はかなりつらいことが多いのです。薬局で、風邪を引いたときに治りにくいと感じる方に話を聞くと、「普段の体温が35℃台なんです」と答える方によく出会いました。

薬局で出会った、平熱34度台の男性

過去にお薬を取りに来た患者さんで

患者さん

ぼく、平熱が34度台なんです。

という若い男性がおられました。

CHIKA

・・えっ?

何かの間違いでは?とお尋ねしたのですが、もう小さいころからなのだそう。

患者さん

どこのお医者さんに行っても「大丈夫?」と言われますけど・・

今まで生きてこられたのでこれが僕の体なんだと思います。だから上手く付き合っていきます。

強い!!

この方を見て思ったのは、大事なのは数字そのものより、「自分のいつも」を知っていることなんだ、ということでした。

「自分のいつも」を知るための測り方

自分の平熱を知るには、条件をそろえて何日か測ってみるのがいちばんです。

  • 毎日同じ時間に測る:体温は朝が低く、午後から夕方にかけて高くなります。朝起きて少し落ち着いてから、など時間を決めます。
  • わきの汗を拭いてから:体温計の先をわきのくぼみに当てて、わきをしっかり閉じます。
  • 予測式か実測式かを知っておく:短い時間で測れる体温計は、「しばらく測り続けたときの値」を予測して表示しています。じっくり測りたいときは、取扱説明書の実測の方法で測ります。
  • 数日〜1週間ほど記録する:1回だけの数字ではなく、自分の平熱の「幅」が見えてきます。

この幅がわかっていると、「今日はいつもより低い」「いつもより高い」に気づけるようになります。

平熱が低めになる、よくある理由

平熱が低めになる理由は、ひとつではありません。

  • 年齢:年齢が上がるにつれて、体温は低めになる傾向があります。
  • 体を動かす量:座りっぱなしの時間が長いと、体の中で熱を生み出す機会が減ります。
  • 食事:食事量が少ない、冷たい飲み物や生野菜が中心になっている、というときも体が冷えやすくなります。

いっぽうで、病気が隠れていることもあります。

そのひとつが、甲状腺の働きが落ちる「甲状腺機能低下症」です。甲状腺ホルモンが足りなくなると、全身の代謝(体がエネルギーを使う働き)が落ち、寒がり、だるさ、むくみ、便秘、体重が増える、肌が乾燥するといった変化が出ることがあります。

受診を考えたほうがいいサイン

平熱が低くても、元気に過ごせているなら様子を見てよいことがほとんどです。ただ、次のようなときは、かかりつけの内科で相談してみてください。

  • 平熱がいつもより急に下がって、戻らない
  • 寒がり、だるさ、むくみ、便秘、体重が増える、肌の乾燥などが、いくつか重なっている
  • 食事が取れず、体重が減ってきた

甲状腺の働きは、血液検査で調べることができます。「体温が低いのが気になって」と伝えるだけでも、きっかけとしては十分です。

もうひとつ。

医学でいう「低体温症」は、体の中心の温度(深部体温)が35℃以下に下がった状態のことで、平熱が35度台というのとは別のものです。寒い部屋で、高齢の家族の体が冷たく、反応がぼんやりしている。そんなときは様子を見ずに、すぐに救急車を呼んでください。

体が冷えた状態が続くと、何が起きやすいのか

CHIKA

答えは、血液の流れが鈍くなることと、免疫の働きにも温度が関わっていることです。

平熱が35度台という「体質」と、体が冷えきった状態が続くことは、分けて考えたいところです。ここからは、冷えが続くと体の中で何が起きやすいのかを、一般的な話としてお伝えします。

血液の流れが鈍くなる

私たちの体には、約37兆個の細胞があると言われています。

そのすべての細胞が栄養や酸素を必要としていて、それを届けているのが血液。細胞が生きる中で出す老廃物も、血液が回収しています。この仕組みが滞りなく働くことで、体は健康を保っています。

体が冷えると、体は熱を逃がさないように、手足や皮膚の近くの血管を細くします。すると血液の流れが鈍くなり、栄養の受け渡しや老廃物の回収もゆっくりになります。

CHIKA

細胞のまわりの片づけが追いつかなくなるイメージです。

手足の冷たさやこわばり、なんとなくのだるさとして感じる人もいますね。

免疫の働きにも、温度が関わっている

血液中の白血球は、病原菌やウイルスと戦う役割を担っています。

この免疫の働きと温度の関係は、研究が進められているところです。2015年に発表された研究では、マウスの気道の細胞を使った実験で、37℃より少し低い33℃のほうが、風邪のウイルス(ライノウイルス)に対する細胞の防御反応が弱く、ウイルスが増えやすいことが報告されています。

33℃は、冷たい空気を吸ったときの鼻の中くらいの温度です。

これは培養した細胞での実験で、人の体でも同じことが起きると確かめられたわけではありません。それでも、寒い日に首元や鼻・口まわりを冷やしすぎないようにするのは、私も意識していることのひとつです。

CHIKA

私の場合、特に首元ですね。夏でもストールを持ち歩いています。

がんと体温の話

体の中では、遺伝子に傷がついた細胞が毎日生まれていると言われ、その数は1日5000個ほどとも言われます。それを白血球の仲間が見回って取り除いているおかげで、すぐにがんにならずに済んでいると考えられています。

また、がん細胞は正常な細胞よりも熱に弱く、42.5℃を超えると死にやすくなるといわれています。この性質を利用したのが、温熱療法(ハイパーサーミア)という治療法です。

ただ、温熱療法は病院でがんのある部分を機械で温める治療で、毎日の体温とは別の話です。平熱が低い人ほどがんになりやすいのかどうかは、人の研究ではまだはっきりしていません。

それでも私は、体を冷やしすぎず、よく動き、温かいものを食べて、よく眠ることが、体が本来の働きをしやすい状態を保つことにつながると考えています。

冷えを感じるなら、暮らしの中で体を温める

平熱が35度台でも元気なら、無理に数字を上げようとしなくて大丈夫です。それでも、手足が冷える、寒さがつらいと感じるなら、暮らしの中で体を温める工夫を取り入れてみてください。

1. 適度な運動を取り入れる

体を動かすと、筋肉が働いて体が温まります。軽いものでもOK。

  • ウォーキング:1日30分程度の軽い散歩でも体温が上がります。
  • ストレッチやヨガ:筋肉をほぐし、血行を促進する効果があります。
  • 軽い筋トレ:筋肉量が増えると基礎体温が上がりやすくなります。

2. 温かい食事にする

毎日の食事も、体を温める大切な時間です。

  • しょうが、にんにく、唐辛子などのスパイス
  • 根菜類(にんじん、大根、ごぼうなど)
  • 発酵食品(味噌、納豆、キムチなど)

スープや鍋、味噌汁のように温かい料理にすると取り入れやすくなります。冷たい飲み物や生野菜ばかりの食事は、体を冷やしやすいので気をつけましょう!

3. 湯船に浸かる

シャワーだけで済ませる人も多いですが、湯船に浸かると体の芯から温まります。38℃〜40℃程度のお湯に10〜15分ほど、ゆっくり浸かる習慣をつけましょう。

CHIKA

湯船に浸かる意味はもう一つあって、「体に適度な圧をかける」こと。水圧によって血管が圧拍されるので、マッサージを受けたように全身の血行がよくなります。

ただ、心臓や肺が弱っている方は気を付けて下さいね。

4. 温活グッズを活用する

最近では、体を温めるための便利なグッズもたくさんあります。

  • 腹巻きや厚手の靴下、レッグウォーマーなどで冷えを防ぐ
  • カイロを使って腰やお腹を温める
  • 温熱シートや湯たんぽなどを活用する
CHIKA

寝る時は、腹巻とレッグウォーマーを使ってます。

腹巻は、もうパジャマの上から。
胸のあたりからお尻のあたりまでを覆うくらいの大きなものを使ってます(笑)
冬場はパジャマも厚手なので、3Lとか4Lの腹巻です!

CHIKA

これだと、締め付け感がなくてどんなに寝返りをうっても大丈夫なんです。

ショップで取り扱っているのがグラファィトシリカを使用した「温活シート」と、水素の泡が驚くほど出る「水素風呂の素」。合わせてご覧ください。

まとめ:比べるのは、ほかの人より「いつもの自分」

低体温は、免疫力の低下やがんのリスク増加など、多くの健康問題を引き起こします。逆に言えば、平熱を36.5℃以上平熱には個人差があります。35度台でも、元気に過ごせているなら、それだけで心配しすぎなくて大丈夫です。

CHIKA

ポイントをおさらいしてみます。

  • 健康な大人でも、わきで測った平熱が35度台の人はいる
  • 平熱を知るなら、同じ時間・同じ条件で何日か測って「幅」をつかむ
  • いつもより急に低い、寒がりやだるさなどが重なる、というときは内科で相談する
  • 冷えがつらいなら、体を動かす・温かい食事・湯船・温活グッズで暮らしから温める

体が温かいと心も元気になりますよ!

体温を上げる暮らし、もう少し具体的に

出典・参考

冷え性に悩む女性

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

CHIKAのアバター CHIKA 薬剤師

薬剤師CHIKA

2025年まで、現場の薬剤師として勤務。薬剤師歴はトータル25年以上。
日々の患者さんとの対話を通して、「薬に頼りすぎない健康」の大切さを実感しています。

このサイト「薬剤師CHIKAの部屋」では、食事・生活習慣・自然な健康法などについて、薬剤師の視点からわかりやすく解説しています。

また、「ようこそ還元くんの世界へ。」という情報発信ブログと
CHIKACHAN HOUSEというショップも運営しています。

20代で慢性関節リウマチを発症しましたが、さまざまな試行錯誤を経て克服しました。

その経験もふまえ、「体を整える」という視点から健康や暮らしに役立つ情報を発信しています。

目次