私自身、長年薬局で立ち仕事をしてきました。患者さんのところへ薬を届けたり、いろいろ動き回ったり…自分では体を動かしているつもりだったんです。それなのに、肩は凝っているし、足も夕方には浮腫んでいる。
あれ?動いているはずなのになんでだろう…と、ずっと不思議に思っていました。
人間の体は基本的には動くように作られていて、それによって血流が良くなり、リンパがコリの原因である乳酸や、むくみの原因である余分な水分を適切に流し出してくれると言われています。
でも「動いているつもり」でも、実は同じ姿勢や同じ動きの繰り返しになっていることが多くて、それが肩こりやむくみの正体だったりするんですよね。
だから本当は、こまめに気づいて、その場でちょっとほぐしてあげることが一番いいんじゃないかなと思っています。今日は、気づいたときにパッとできるセルフマッサージをご紹介します。
姿勢の乱れは、薬では治せない
マッサージの前にひとつお伝えしたいことがあります。姿勢そのものを見直すことです。
以前、「頭痛がひどいから」と親子で来局された方がいました。お薬の説明をしている間も気になったのが、そのお子さんがずっと下を向いて、悪い姿勢でスマホをいじっていたこと。いわゆる巻き肩で、首を丸めたまま小さな画面をずっと見ている状態です。
私はお母さんとご本人にこう伝えました。「姿勢とか、目の使いすぎ、つまりスマホのやりすぎも頭痛の立派な原因のひとつですよ」と。厳しいことを言うようですが、「薬の前に、その姿勢を何とかしたほうがいい」ともお伝えしました。
薬剤師なのでお薬の説明はもちろんしますが、原因が他にあるなら、まずそこを見直すほうが先だと思っています。
肩こりやむくみだけでなく、頭痛も含めて、体の不調の多くは「同じ姿勢」「悪い姿勢」の積み重ねから来ていることが、本当に多いんですよね。薬との付き合い方について、もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
だからこそ、姿勢を正すことに加えて、気づいたときにその場でゆるめてあげることが大切だと思っています。
首・肩をゆるめる
首のマッサージ
片手の指先を首の後ろに当てて、円を描くように優しくマッサージ。首の付け根から頭の付け根に向かって、親指で押しながらほぐすのもいいですね。気持ちいいと感じるところが見つかったら、そこを重点的に。
肩のマッサージ
肩は、反対側の手でつかんで親指と指先で揉むだけでも違います。肩甲骨のまわりも円を描くようにマッサージできると理想的なんですが…自分だとちょっと手が回りにくいところですよね(;^ω^) 届く範囲で大丈夫です。

手・腕をゆるめる
手のひらのマッサージ
反対側の親指で手のひら全体を押しながら、指先から手首に向かってゆっくりと。指を一本ずつ引っ張ってストレッチするのも気持ちいいです。
前腕のマッサージ
前腕は、反対側の手で包み込むようにして、肘から手首に向かって揉みほぐします。デスクでもソファでも、ちょっとした合間にできる動きです。

腰・背中をゆるめる
腰のマッサージ
両手の親指で腰の筋肉を、下から上へと少しずつ位置を変えながら押しほぐします。椅子に座ったまま片足を反対側の膝に乗せて体を前に倒すと、腰まわりがじんわり伸びて気持ちいいです。
背中のマッサージ
背中は、壁にテニスボールを当てて押し付けるようにコロコロ転がすだけ。これ、結構気持ちいいですよ!両手を前に伸ばして肩甲骨を広げるように体を前に倒すのも、数秒キープするだけでスッと楽になります。

足元をゆるめる(むくみ対策)
会社の経理をやっている友達がこんなことを言ってました。
友人私、会社に竹ふみを持って行ってる!あれ、ちょっとやると足のむくみが取れるんだよ。
と。
これは職場の同僚から聞いた話なのですが、老人ホームに入っていたおばあちゃんの足がパンパンにむくんでいたところ、朝晩15分ずつ竹踏みを続けてもらったら、1週間後には看護師さんたちが驚くほど足がすっきりしていったのだそうです。
それ以来、毎日の日課になったのだとか。テレビを見ながらできるので、あっという間なんですよね。
自分の手で足の裏を揉んでもいいのですが、竹踏みならただ乗るだけでいいので楽ちんです(^^)/
別記事で詳しくまとめているので、気になる方はこちらもどうぞ。


(番外)頭と耳のマッサージ
頭と耳にはツボが沢山あります。実は私は時々「クリームバス」というヘッドマッサージに行くのですが、これがまたものすごく気持ちがいいのです。
ここで一緒に耳のマッサージをしてくれるんですが、耳も本当に気持ちがいいんですよね。
ただこれ、自分でやるより誰かにやってもらったほうが何故か圧倒的に気持ちがいいので、番外にしました。
気づいたときに、こまめに
痛みを感じるときは無理をせず、優しく触れる程度にとどめてください。強くやればやるほどいい、というものではありません。
一度にまとめて長くやるより、気づいたときに短く・こまめに、のほうが疲れが溜まりにくいと感じる方が多いようです。深呼吸をしながら、力を抜いた状態でやってみてくださいね。
マッサージだけで物足りないと感じたら
セルフマッサージは手軽ですが、体の巡りは日々の暮らし方全体にも影響を受けます。もう少し根本から整えたい方には、こちらの記事も参考にしてみてください。
- 冷えが気になる方は → 低体温がダメな理由と体温を上げる方法 – 36.5℃の壁 –
- 湯船でじっくり温まりたい方は → 湯船に浸かる効果とメリット|シャワーだけではもったいない理由
- お風呂時間をもっと心地よくしたい方は → エプソムソルトバスの話
- 立ち仕事で足のむくみがつらい方は → 立ち仕事で足パンパン!薬剤師が毎日使っている「むくみ対策グッズ」
- 薬に頼らずむくみをケアしたい方は → 薬を使わずに足のむくみを取る方法
- 寝るときの足の冷え対策には → 実際に使ってみて良かった寝る時用
7. まとめ
動いているつもりでも凝る、むくむ。それは同じ姿勢や同じ動きが続いているサインなのかもしれません。職業や生活スタイルに関わらず、誰にでも起こりうることだと思います。
まずは「あ、同じ姿勢が続いてたな」と気づくこと。
それだけでも、体との付き合い方は少しずつ変わっていく気がしています。










