20代の頃から30年以上、メイクのやり方も色使いも、実はほとんど変えていなかった――先日、ふとそのことに気づきました。
50代になり医療の現場を離れたことをきっかけに、初めてメイクレッスンに通い、20代からずっと同じだった眉のペンシルや色選びを見直しました。プロに教わったのは技術だけでなく「自分の顔をちゃんと見る」という視点。そしてこの経験は、後で触れる、老人ホームで出会ったお婆ちゃんたちのことを思い出させてくれるものでもありました。
「あるある」ですが、若い頃はタダで手に入っていた”肌の綺麗さ”
あるあるですが、若い頃は肌の状態も良いので、特に何もせずほぼすっぴんでもOKでした。でも年を重ねてくると、そうはいかないですね。
若い頃はタダで手に入れていた「肌の綺麗さ」は、年齢を重ねると「時間をかけて作るもの」のような感じに変わっていきます。
すっぴんと、すっぴんのようなメイクは大分違うのです。この違いに、私自身もつい最近になってようやく向き合うようになりました。
医療の現場にいた頃の「飾らない」が当たり前だった数十年
今考えると、20代の頃からメイクのパターンも色使いも変えたことがない私。よく考えたら、30年以上もメイクの感じを変えていなかったのだなと、先日ふと思ったのです。
医療の現場にいる時はマニキュアやアクセサリーはしない、メイクも必要最低限……みたいな感じでしたし、休日もその延長でした。出かける時などはもちろんメイクをしますが、そのやり方が昔のままだったのです。
「医療現場にいても、メイクとかちゃんとしている方もいるよね?」と思われそうですが、自分的に余裕がなかったというのも正直なところです。始発で職場に向かい、終電で家に帰る――時間のなさも、心の余裕のなさも、両方でした。
加えて、自分の顔の作り上、少し気合を入れてメイクするととんでもなく厚化粧したように見えてしまうので、そういったこともあまりメイクに積極的でなかった理由の一つです。メイクの道具も、昔から愛用しているものをあまり変えず、特に新しいものを試したいとも思いませんでした。
なぜ今、50代になって「変えてみたい」と思ったのか
でもやっぱり50代になって、そして医療の現場を離れて、「ちょっとメイクの仕方や使う色味を変えてみたい」と思うようになりました。
たとえばアイシャドウなどは基本茶色系統を使っていましたが、ピンクやグリーンはどうなんだろう?ホワイトはどうなんだろう?とか、そんなことが気になり始めたのです。
ただ、世の中には星の数ほどメイク商品があります。正直なところ「何がいいんだろう?どのメーカーのものがいいんだろう?」と思ってしまい、なかなか一歩を踏み出せずにいました。
SNSで見かけたメイク教室に、速攻申し込んだ話
そんな時にふとSNSで目にしたメイク教室の広告。速攻ポチってましたね(笑)。
で、実際に行ってみると「なるほど~」と思うことばかりでした。元化粧品メーカーの美容部員さんだとか、テレビの裏側でメイクアップを専門にしていたとか、諸々プロの方が丁寧に教えてくれます。
自分でメイクに関するYouTube動画を見てチャレンジしてもいいのですが、「この方法で合っているのか?」ということが分からない。。
まあ、自分が満足であればそれでいいのかもしれませんが、メイクってある意味相手のためにするようなところもあるので、「このメイクがどんな印象を相手に与えがちか」ということまで説明してところも、かなり納得できました。
プロに教わって初めてわかったこと
そして、その理屈を自分の顔の上でどう実践していくのか?というのが一番大事なところ。
私が行ったメイク教室は、まず体験→よければ2回目以降も単発で、というスタイルでした。プロの方から時間いっぱい教わって、これならいいんじゃないか、という価格設定だったのも良かったですね。
とりあえず今自分が使っているメイク道具を持参すると、それを見ながら良いように調整してくれたり、教えてくれたりします。
今は「顔にツヤがあるといい」という感じで、リップなども昔の「マット」な感じよりもツヤがあるものが主流。
女優さんなどのメイクをよくみても、やっぱり「ツヤ」。私もちょっとマネをしてみようと思ってそれっぽくしたら、「ただ単に脂っぽい感じ」になってしまい、それを先生に伝えたところ、ツヤメイクのポイントをものすごくわかりやすく教えてくれました。
眉毛の話――30年使ったパレットと、先生の一言
特に自分が一番問題だと思っていたのが眉毛でした。この眉毛のバランスや濃さ、整え方で顔の印象がかなり変わると思っていたのです。
実は、眉毛を書き足すアイブロウ、20代の頃からずーーーっと使っているパレットのものでした。かなり年代物なのですが、あまりに減らなくて、あと100年くらい使えそうな勢いで残っています。
色々使えて便利なので30年近く世話になっていたのですが、先生からは「30年……これはお化粧品自体がちょっと酸化しちゃって発色が変わったりとかあるかもです」と言われました。
これを機会に眉毛に使う道具類は少々新調したのですが、そのせいもあるのか、かねてからの悩みだった眉毛は劇的に変化して自分でも驚きました。
もちろんレッスンで描き方そのものを教わった影響も大きいと思いますが、「道具そのものを見直す」こともある程度大事なんだな・・と思いましたね。
”自分に合う”を知る、という発見
あとは自分に合う色味。まったく考えず、無難な色味を使っていましたが、「案外この色が自分に合うのだ」など新しい発見もあって、本当に楽しかったです。
CHIKA何十年ぶりかに「メイクをすることが楽しい」と思えた時間でした。
そして、かなり面白かったのが、今の自分の髪型が自分の顔の形を一番きれいに見せてくれる長さや形であるとお墨付きをもらったこと。
これは、メイクを習う前に自分の顔の中で、目や鼻、口がどのくらいの比率で配置されているか・・といったことをきちんと定規で測って教えてくれます。その比率から考えて髪の長さがこのくらいだと丁度比率が良いという感じで。
自分では全く意識しておらず、いつも美容師さん任せなのですが、もしかしてそんなことまで考えて髪を切ってくれていたのですか!?と。。やっぱり技術を持ったプロの方々は本当に凄いと思いました。
流行より先に、自分を知ること
メイクの流行はいろいろ変わりますが、まずは「自分を見ること」「自分を素敵に見せてくれる色味やメイク方法はどういったものなのか?」を知ると、流行に惑わされなくて済みますし、余計なものを買わなくても済みます。
これはメイクに限った話ではなく、いろんな角度から自分を見つめ直してみる、という点では以前書いた記事「球体思考の力―多様な観点から生きやすさを探る」にも通じるところがあるかもしれません。
ちなみに、男性もきれいな眉に整えると顔の印象はガラッとかわりますよね。
薬剤師として思い出した、ひとつの光景
そういえば、老人ホームなどでお婆ちゃんたちにメイクをしてあげるというサービスもある、と何かで見たことがあります。



口紅を塗るだけで顔の血色がパッと良くなり、雰囲気が大分変わる。おばあちゃんたちにも笑顔が増えていったことが、とても印象に残っています。
その時「薬より、お年寄りを元気にしてあげられている」と感じました。
もちろん、治療やお薬そのものの代わりになるわけではありません。それでも、髪の毛を整えてもらったり、メイクをしてもらったり――美容サービスを受けることで、本当にちょっとしたことでも人は前向きになれるのだと実感した出来事でした。
まとめ
自分を大切にすることは、贅沢でも若作りでもなく、心地よく自分の人生を生きるための小さな選択のひとつなのかもしれません。
もし今、何十年も同じ習慣を変えずにきて、「そろそろ変えてもいいのかな」と思ったことがあるなら、その気持ちを大事にしてください。
年を重ねることについては「若さを保つ秘訣―アンチエイジングの技術!?」の記事でも別の角度から書いていますので、よければあわせてどうぞ。
(ちなみに、今回伺ったのは「Je jouer」というメイク教室でした。参考までに。)










