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AIに相談する前に|自分の頭で考え一次情報の中で生きる

AIに頼る前に自分の頭で考える

「本当にいい情報」や「本当いい商品」に、たどり着きにくくなってきたなぁ・・
最近、そんなふうに感じることが増えました。

私は日々の仕事でもAIを使っています。正直、IT・コンピューターといったものが昔から大好きで。その進化のスピードには毎日驚かされています。半年前とは、もう環境が大きく違う。性能も、情報の更新頻度も、どんどん加速しています。

だからこそ、最近特に思うことがあります。
それは「AIそのもの」が危ないのではなく、「自分の判断や、一次情報を手放してしまうこと」のほうが危ういのではないか、ということ。

しかも、それは自分の意思というよりも「そうさせられている」「その流れにいつの間にか乗っている」という怖さ。

今日は、それでも気をつけながらAIを使っている薬剤師として、――色々な話を書いてみます。

なぜ今、ほしい情報にたどり着きにくいのか

答えを先に言うと、一つ目は「大手の情報が表に出やすく、検証されきっていない情報は後ろに回されやすい」から。

ネット上で良い商品・良い情報を見つけ出すのが、昔より難しくなってきたと感じています。AIは――あくまで私の感覚ですが――大手の情報を拾いに行く傾向があるように思います(この先どうなるかは分かりません)。そして、はっきりした検証結果や実験データを示せない情報は、「確かでないもの」として扱われやすい。

また、「ドメインパワー」といって、例えばネットショッピングをしようとしてAmazonや楽天が検索の上の方に表示されやすいのは皆さんご存じの通り。

そうやって、検証しきれていない(またはしていても書ききれていない)情報を載せたサイトや、個人でやっているブログ記事やショッピングサイトが少しずつ淘汰されていく。その中に、本当は珠玉の情報、自分がずっと探していた情報があったとしても、たどり着けない…ということが起こりえます。

でも、ここが大事なところで。
AIの上で「確かでない」とされているものの中には、「ウソ」ではなく「今の科学ではまだ検証しきれていない・分かりきっていない」だけのものも、たくさんあるのです。
“検証できない”は、“ウソ”とイコールではない。私はそう思っています。

そして記事や商品のページの書き方。これも、AIが検索するのに楽なものや都合のいいものを引っ張ってきており、AIが好む書き方をしているサイトは上位に表示されやすいのです。

「ググる」から「チャッピーに聞く」へ 。― 抜け落ちた工程

ちょっと前まで、知りたいことをインターネットを使って調べるのを「ググる」と言っていましたよね。(「Googleの検索サイトで検索をする」という意味です)

今は「チャッピーに聞く」。

(チャッピーとは生成AIのChatGPTのことです)

情報の取り方そのものが、こんなふうに変わってきました。

【これまで】
・GoogleやYahoo!などにアクセスする
・知りたいことのキーワードを入れる
・表示されたたくさんのページから、目的の情報があるページを探し出す
・自分で情報を集める

【いま①】
・ChatGPTやGemini、ClaudeといったAIを開く
・「○○について教えて」と入力(または話しかける)と、AIが関連情報を集めて答えを提示してくれる

【いま②】
・Googleの検索窓にキーワードを入れる
・「AIモード」が立ち上がり、画面はGoogleのまま、①と同じ流れで情報が処理されていく

情報の取り方の変化

例えば上のイラスト入りの資料なども、AIに情報を入れ込んだら5秒でできました。

このレベルの資料を一から人間の手で作ろうと思うと、30分以上かかるのではないでしょうか。(イラスト制作などを考えると、もっとかもしれません)

驚きます。本当に。

もちろんこう言ったAIが作ってくれた資料を最終的に目視して確認するのは人間です。


でも、「情報を検索する」ということだけ考えると――「AIが出してくれた答えに対し、自分の頭で、その答えは正しいのかを検証する」という工程が、すっぽり抜けがちになります。

AIが出してくれた回答を、そのまま鵜呑みにしてはいけない場合が本当に多いです。

AIの画面の下にも、小さくこう書いてあります。「回答は必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください」と。

更に厄介なことに、どの生成AIも結構早いペースでバージョンアップします。
バージョンアップすると、「あれ?この間はこう言ってたよね?」「この間出てきた答えとちょっと違うな・・」と思うこともしばしば。
しかもここでハッとするのが、「前のバージョンの答え方(性格?)の方が好きだった」と思っている自分。。

そして、AIから本当に有益な答えを引き出そうとすると、こちらもしっかりした問いや注文を出さないといけません。そのためには、自分も学ぶ必要がある。指示の文章はAIに手伝ってもらえますが、「結局どんな成果物や答えがほしいのか」を決めるのは、人間の側です。

今のAIは、人間がため込んだ膨大な知識の中から選んで、答えを返してきます。でもその答えが、聞いた本人にとっては的外れ、ということも普通にあり。。

でもこれからは、AIがAI自身を作っていく――そんな流れになっています。

好きなものばかり見ていると、思考は固まる

もうひとつ、これはまずいと思う事。

普段なにげなく見ているYouTubeなどの動画サイト。あれも裏ではAIが働いていて、私たちの好みを毎日せっせと拾い上げています。「関連動画」がずらりと並んだり、ある日突然「おすすめ」が出てきたり。あれは、私たちの好みや考え方をAIが学び取って、それに合う動画を差し出してくれているわけです。

便利。でも――これは自分自身への反省でもあるのですが、好きなものばかり見ていると、思考や世界がその中で固まってしまうんだな、と思うのです。

昔はどうだったかな・・と思うと、

たとえば、本屋さん。
ふらっと立ち寄って店内を歩いていると、好きな分野の棚もあれば、まったく興味のない棚もある。そして「あれ、これ面白いかも」「これ、意外と役に立つかも」と、自分の関心の外にあった情報が、ふと目に飛び込んでくる。

いまは、その“興味の外との偶然の出会い”が、起こりにくくなっている気がします。AIもおすすめも、私が好きそうなものを、的確に差し出してくれるから。

だから私は、あえて本屋さんに行く時間を作っています。
自分の枠の外にあるものに、わざと会いにいくためです。

AIは、気持ちのいいことを言ってくれる

ここは、ぜひ知っておいてほしいところ。

AIに相談すると、とても心地のいい言葉が返ってきたりします。
「あなたは間違っていない」「あなたは悪くない」「よく我慢しましたね、悪いのは相手のほう」。

人は、自分を理解してくれる相手には心を開きたくなります。AIは、その言葉がけが本当に上手だなと思いますね。「それは違うと思う」と伝えれば素直に謝るし、ちゃんと覚えてもくれる。

だからこそ、です。
こういうものだと知らずに使うと、人間のほうがAIに使われてしまう。

CHIKA

実は最近、こんなご相談をいただきました。

小さなお子さんを持つお母さんから。「娘が何でもAIに相談している。家族の時間も減っているし、これでいいのかな…と思うことが増えて」と。

毎日の判断を、少しずつAIに預けてしまっているのかもしれないと思いました。

自分の頭で考えるより先に、AIに聞く。しかも、自分の細かい事情までは伝えていないことが多い。そうするとAIは、当たり障りのない一般論を返してきます。それなのに「これからどうすればいいか」の道まで示してくれる。その通りに進んで、判断の軸を丸ごとAIに委ねてしまう――これは、ちょっと危ういなと思うのです。

同じような話、皆さんのまわりでもありませんか?

お母さんには、「今のAIはこういうものですよ」とお伝えしました。知った上で使うなら有用、そうでなければAIに使われる側になりかねない、と。具体的には、人間関係のこじれやトラブルにつながることもあるかもしれない、というのが私の予測です。

だから、AIに騙されないように(・・というと語弊があるかもしれませんが)娘さんも勉強しないといけないよ、と。。

それを娘さんに伝えるかどうかは、お母さんの判断。理解した上でどう使うかは、娘さん自身の判断。

ちなみに、AIにあらかじめの設定として「忖度なく意見を言って」とか「事実だけを淡々と言って」などとしておくとそんな感じの性格のAIにもできますが、問題はそこではないんですよね。

では、私たちはどうすればいい?

むずかしく考えなくて大丈夫だと思います。できることから、で十分です。

・まず、半径5メートルの人間関係を大事にする。家族、友人、職場の仲間…
・リアルに参加できる勉強会やイベントに、足を運んでみる
・ときどき、興味の“外”にも触れにいく(本屋さんをぶらぶら、など)
・自然の中で、五感を働かせる時間をすごす
・できるだけ「一次情報」の中で生きることを心がける
・AIは使ってもいい。ただし、使う範囲を自分で決める

全部やらなくていいし、できない日があってもいいんです。
ひとつでも、自分のペースで。

自然が近くにない私が、それでもやっていること

とはいえ、「自然の中で五感を」と言われても、近くに自然がない…という方もいますよね。
実は、私自身がそうなのです。

なので、せめて出来ることを、と思っています。
お部屋に植物を置いて世話をしたり。還元茶を作って飲んでみたり。

還元茶は市販では買えなくて、自分で作るしかないのですが、このひと手間がいいのですよね。「生きているな」という感じがします。お茶の出来具合を目で見て、季節によって味や仕上がりが変わるのを感じて…。私にとっては、それも立派な「一次情報」です。

画面の向こうの答えではなく、自分の手と目で確かめるもの。そういう時間を、暮らしの中に残しておきたいな、と思っています。

おわりに ― 知った上で使えば、AIは心強い

AIは、私たちの人生を心地よく、快適にしてくれる面が確かにあります。その一方で、逆の道に進ませてしまう可能性もある。

大事なのは、賛成か反対か、ではなくて「今のAIはこういうもの」と知った上で使うこと。

知って使えば有用、知らずに委ねればAIに使われる。私はそう思っています。

かくいう私も、ITやAIが大好きで、毎日気をつけながら使っています。
あなたの大事な判断の軸は、どうか、あなた自身の手の中に。

この記事が参考になればうれしいです。

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この記事を書いた人

CHIKAのアバター CHIKA 薬剤師

薬剤師CHIKA

2025年まで、現場の薬剤師として勤務。薬剤師歴はトータル25年以上。
日々の患者さんとの対話を通して、「薬に頼りすぎない健康」の大切さを実感しています。

このサイト「薬剤師CHIKAの部屋」では、食事・生活習慣・自然な健康法などについて、薬剤師の視点からわかりやすく解説しています。

また、「ようこそ還元くんの世界へ。」という情報発信ブログと
CHIKACHAN HOUSEというショップも運営しています。

20代で慢性関節リウマチを発症しましたが、さまざまな試行錯誤を経て克服しました。

その経験もふまえ、「体を整える」という視点から健康や暮らしに役立つ情報を発信しています。

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