道端で「ヤンキー座り」をしている若者を、今も昔も時折見かけます。見た目としてはあまり行儀の良い姿勢とは言えませんが、実はこの座り方、体の機能を保つうえで意外な意味があるのでは?と感じています。ここではそのお話をしたいと思います。
久しぶりにしゃがもうとしたら、かかとが浮いて後ろに転びそうになった。そんな小さな「あれ?」に、心当たりはありませんか。
ヤンキー座りは、足首・股関節・脚の力がそろって初めてできる姿勢です。だからこそ、できるかどうかは「今の自分の体の硬さ」を知るひとつの目安になります。
見た目は悪くても、体には良い?ヤンキー座り再評価!?
CHIKAもはや「ヤンキー」という単語が死語だったりして・・
「ヤンキー座り」と「蹲踞(そんきょ)」の違い
「ヤンキー座り」、あるいは俗に「うんこ座り」とも呼ばれるこの姿勢。両足を開いてしゃがみ、かかとを地面につけたまま腰を落とすという体勢です。
一方で相撲や武道で見られる「蹲踞(そんきょ)」は、足を開いてかかとを浮かせてしゃがむ姿勢。似ているようで実は違う動きです。
かかとをつけたまま腰を落とすぶん、ヤンキー座りのほうが足首を深く曲げる必要があります。
子どもが「しゃがめない」時代に
ある日街を歩いていると、公園で小学生の男の子たちが「お前、この座り方できないのか?」と話しているのを耳にしました。よく聞くと、ヤンキー座りができない子どもがいて、それについて話をしていたようです。
テレビの情報番組でも、こうした傾向が取り上げられていました。都市部の子どもたちは、椅子に座る生活が当たり前。トイレも洋式ばかりで、地べたにしゃがむことがほとんどない環境で育っているのです。



畳の環境が減り、正座が出来なくなっている人が増えているのも同じことですよね
環境の変化が私たちの体の使い方も変化させているという一例です。
和式トイレは、毎日の「しゃがむ練習」だった
私たち世代が育った頃は、学校も家も和式トイレが主流でした。しかも「ボットン式トイレ」なども珍しくなく、用を足すたびに「落ちないように!」と必死でした(笑)。
しかし、その姿勢が実は下半身の柔軟性や筋力を自然に使っていたのですよね。
子どもは関節などが柔軟でたやすいことだと思いますが、大人も同じようにしていたのです。特別な運動をしなくても、暮らしの中に「深くしゃがむ」場面が毎日あったということです。
なぜ「ヤンキー座り」ができないのか?
できない理由は、足首・股関節・脚の力のどれか(またはいくつか)が足りていないことです。私が考えるに、主な理由は以下の通り。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 足首の硬さ | 足関節の柔軟性が不足している |
| 股関節の硬さ | 可動域が狭く、骨盤が倒れてしまう |
| 筋力の低下 | 太ももや腹筋が弱く、体を支えられない |
逆に言えば、和式トイレを使うことやヤンキー座りをするという事は、体のこれらの部分を自然に使っていたということですね!
しゃがんだときに「かかとが浮く」なら足首、「後ろに転びそうになる」なら股関節や体を支える力、と、どこでつまずくかを見ると、自分の体のどこが硬くなっているかの手がかりになります。
欧米人には難しい「アジアンスクワット」
このヤンキー座り、実は海外では「アジアンスクワット」と呼ばれています。欧米人にとっては、足首の構造や柔軟性の違いにより、かかとを地面につけたまましゃがむのが難しいらしいのです。
私たちが当たり前にできていたことが、実は身体的な能力の証でもあると気づかされますねぇ。。



今思えば、小さい頃近所に住んでいた外国人はこの座り方ができないと言っていたような。。
大人になった私は、今もしゃがめる?
私自身は、今もしっかりかかとをつけて座ることができます。今も和式トイレOKです!!
普段から、あえてしゃがんで床を雑巾で拭いたり、からだの柔軟性をなるべく失わないようにストレッチをしたりしています。
しゃがめなかったら、どうすればいい?
いきなりかかとを床につけてしゃがもうとしなくて大丈夫です。私なら、次のような「補助つき」から始めます。
- かかとの下に、丸めたタオルや薄い本を置いてしゃがむ
- 柱や机など、しっかりした物につかまって腰を下ろす
- 足幅を少し広げ、つま先をやや外に向ける
膝や股関節、腰に痛みがある方、関節の治療を受けている方は、無理に深くしゃがまないでください。気になるときは、先に主治医に相談してからにしましょう。
まとめ:見た目より「しゃがむ力」に目を向けて
「ヤンキー座り」は見た目はちょっとワルっぽいかもしれませんが、身体的には理にかなった姿勢ではないでしょうか。足首・股関節・脚の力を、知らず知らずのうちに使い続けられる動きです。
しゃがめるかどうかは、床の物を拾う、立ち上がるといった毎日の動きやすさにもつながっています。見た目の印象にとらわれず、ぜひ一度「しゃがむ力」に注目してみてください。
脚の筋肉と体の関係については、薬剤師の目線でこちらにも書いています。 → 筋トレは“最強の薬”!?薬剤師が解説する、科学が証明した運動の力










