薬剤師の役割は薬だけじゃない
薬剤師の仕事は、薬の飲み方や副作用の説明だけに限りません。毎日のように、患者さんや同僚からさまざまな健康相談を受けることがあります。先日、ベテラン事務員のTさんからこんな相談がありました。
「お義母さんが、足がむくんでいるとお医者さんに言ったら、様子を見てから薬を飲みましょうと言われて、少し落ち込んでいます」
年配の方によくある足のむくみ。多くの場合、医師は利尿薬を使い、体内の余分な水分を排出させます。しかし、私の経験上、利尿薬だけで劇的に足がスッキリする方は少数です。Tさんのお義母さんもその一人でした。薬を増やしたくないというご本人の気持ちに寄り添い、私は「竹ふみ」を試してもらうことを提案しました。
竹ふみの効果に驚き!
Tさんのお義母さんは、朝晩30分ずつ竹ふみを続けたところ、1週間後にはむくみが嘘のように消えたと報告がありました。Tさん自身も、その変化を目の当たりにして驚いていました。竹ふみが足のむくみにどうして効果があるのか、詳しい理論は後ほど説明しますが、ここでは「気持ち」の重要性について考えたいと思います。
自然の竹の力と心を込めたプレゼント
Tさんの家には竹やぶがあると聞いていたので、「ぜひその竹を切って、お義母さんに届けてみてください」と提案しました。もちろん100円ショップで売っているプラスチック製の竹ふみでも良いのですが、Tさんの気持ちと自然の竹のパワーを一緒に届けることで、さらに大きな効果が期待できると感じたからです。
竹を切るのは簡単ではありませんが、Tさんがその時間をかけて竹を準備することで、お義母さんへの愛情が伝わる「心からのプレゼント」になるのです。気持ちは、確実に相手に届くものです。
もちろん、竹やぶがあるお家はなかなか珍しいと思いますので、自然の竹で出来た竹ふみを購入する手もあります。
例えば高知県にある「竹虎」さんなどは有名ですね。
竹踏みでむくみを取るためのポイント4つ
このお話には、むくみを改善するために重要なポイントがいくつかあります。
- 本人に治したい気持ちがあるかどうか
お義母さんは薬を増やしたくないという強い思いがありました。これが改善の第一歩です。治したいという気持ちがあるかどうかで、結果は大きく変わります。 - 提案を受け入れてみること
誰かからのアドバイスを受け入れるかどうかも大切です。「この方法は自分には合わない」と最初から決めつけずに、一度試してみることが重要です。 - 信じること
アドバイスを受け入れたとしても、それを信じることができるかどうかが次のステップです。Tさんとお義母さんは竹ふみを信じて実践し、素晴らしい結果を得ました。 - 続けること
今回、竹ふみは即効性は期待できないかもしれないと思っていましたが、結果的に7日目で驚くほどの変化が現れました。やり始めたときは何の変化を感じられなくとも、続けることで急に結果が出はじめることがあります。良いことを習慣にできたときの力はすごいですね。
なぜ竹踏みが足のむくみを改善するのか?
これは複数のポイントがあると思いますが考えられるものを挙げてみますね。
- 皆さんご存じの通り、足裏には体の各部位へ直結するという「ツボ」が沢山あります。竹踏みは足裏にある多くのツボを刺激します。このツボを適度に刺激することで、むくみの改善につながります。
- 竹踏みによる足裏への刺激は、全身の血行を促進します。リンパ液の流れや血液循環が良くなることで、足や体に貯まった余分な水分が排出されやすくなります
- ある程度の時間竹踏みを行うと、ふくらはぎの筋肉を動かすこともできますし、これによりポンプ機能を活性化することが出来ます。ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液やリンパ液を心臓に戻してポンプの役割を果たします。
- 冷え性改善竹踏みは足の冷えも改善します。冷えは血行不良の原因となるため、冷え性が改善されることでむくみも軽減されます
- 竹踏み自体が軽い運動としての効果を果たします。 運動不足自体がむくみの原因の一つであるため、定期的に竹踏みを行うことで、運動不足の解消にもつながります。特に家の中で、しかもテレビを見ながら出来る運動と言うのはいいですよね
このように、竹踏みは足裏への直接刺激、血行促進、ふくらはぎの活性化、リンパ液の流れ改善など、複合的な効果があるんですね。
自然の力を信じて
薬には即効性がありますが、それが果たして本当に体にとって良いことなのか考える必要があります。体には本来、自らを回復させる力が備わっています。それを信じて、自然の方法を続けていくことで、少しずつ体は改善していくのです。
今回のTさんとお義母さんの体験を通じて、私は改めて薬以外の方法で健康をサポートする大切さを学びました。私も感謝の気持ちでいっぱいです。
このように、何事も薬に頼らずとも改善できる方法があることを知っていただければ嬉しいです。気になる症状があれば、まずは医師に相談しつつ、自分に合った自然な方法を探してみてくださいね。