こんにちは。
いきなりですが、断言できることがあります!!!
それは――筋トレは、ある意味「最強の薬」だということ。
薬局にやってくる患者さんで、明らかに年齢よりも若く、明らかに平均よりも薬の量が少ない方々がおられまして。
その方々に、どんなものを食べて普段何をしているのか?を伺ったことがあります。
CHIKAその際に、皆さん共通しておっしゃっていたことが「筋トレ」または「運動」だったのですよ。
錠剤でも注射でもないのに、実は筋トレは体内の化学反応を変え、ホルモンバランスを整え、炎症を抑える。つまり、科学的にも“薬理作用”を持つ行動なのです。
今回は、筋トレが「薬」としてどんな効果をもたらすのか、そして“副作用のない万能薬”としての正しい使い方(=用法・用量)を解説します。
筋トレは細胞を若返らせる“分子レベルの治療薬”
老化を抑え、炎症を鎮めるメカニズム
近年、名古屋大学などの研究で、筋トレが筋肉の中の脂肪蓄積を減らし、細胞の老化を抑える分子メカニズムが明らかになりました。
これは、まるで筋トレが体内で“抗老化薬”のように働くことを意味しています。
さらに、筋肉を動かすことで分泌されるマイオカインやエクソソームという物質には、慢性炎症を鎮める作用があることも報告されています。
これらは血流に乗って全身へ届き、脳・肝臓・皮膚などにも良い影響を与えます。まさに「体の中で作られる天然の抗炎症薬」なのですよね。



なので、少し体に痛みが出ていても自分のペースで筋トレってやったほうがいいみたいです。
血糖値を整える“糖尿病予防薬”としての筋トレ
筋トレは、なんと糖尿病やメタボリックシンドロームの予防・改善において、薬にも匹敵する効果を発揮します。
インスリン感受性を改善する驚きの効果
ある臨床試験では、糖尿病患者が16週間の筋トレを続けた結果、
- HbA1c(血糖の指標)が 8.7% → 7.6% に改善
- 約7割の人が薬の量を減らせた
というデータが出ています。
筋肉は血糖を吸収してエネルギーに変える“巨大な貯蔵庫”のような存在。
つまり、筋肉量が増えるほど血糖コントロールが安定し、余分な糖が血液中に滞らなくなります。
薬を減らせる「生活の薬」――それが筋トレです。
高齢者にこそ必要な“QOL(生活の質)を守る薬”
90歳でも遅くない、筋トレがもたらす奇跡



年だからもう遅いんじゃ・・?
と思っていませんか?
実は、90歳を超える高齢者でも、軽い筋トレを3か月続けることで
- 筋肉量が増える
- 歩行速度が改善する
- 転倒リスクが減る
ことが科学的に確認されています。
筋トレによって刺激を受けた筋肉では、タンパク質合成が活発化し、衰えていた筋線維が再び動き出します。
薬剤師の視点から見ても、ここまで副作用が少なく効果の高い“薬”は他にないと思うんです。
「筋トレ薬」の正しい用法・用量
薬に用法・用量があるように、筋トレにも“最適なやり方”があります。
頻度:週2〜3回がベスト
筋肉は「壊す→修復→成長」を繰り返す臓器。
トレーニング後48時間の休息で“超回復”が起こるため、週2〜3回の頻度が最も効果的です。
これは、糖尿病改善においても同様に有効なようです。



やりすぎ、頑張りすぎも続きませんしね・・
タイミング:タンパク質という名の“補助薬”
筋トレの効果を引き出すには、タンパク質が不可欠です。
- 運動後30〜60分以内(ゴールデンタイム)に20〜30gのタンパク質を摂取
- 就寝前30〜60分にカゼインプロテインなどを補給
- 1日3食で均等にタンパク質を摂ることが理想
特に高齢者は筋肉の合成効率が低下しているため、1食あたり約20gを意識するだけでも大きな差が出ます。



タンパク質20gというと、大体サバ缶1缶くらいですね。
“筋トレという薬”を今日から始めよう
筋トレは、細胞を若返らせ、炎症を鎮め、血糖を整える――
まさに全身に効く万能薬です。素晴らしいじゃないですか!!!
もちろん、急にハードな運動を始める必要はありません。
スクワット10回、ペットボトルを使った腕の上げ下げなど、できる範囲から始めるだけで十分。
あなたの体の中で、確実に“良い化学反応”が起こり始めます。
多くの患者さんとお話をしてきて、薬剤師として言えるのは・・



筋トレは、医薬品よりも先に試す価値があると思います!もちろん、今お薬を飲んでいる方もその数や種類を減らせる可能性が出てきます。
今日から皆さんも、“筋トレという薬”を服用してみませんか?
おまけ
これは、自分自身の経験でもあるのですが
・漫然とやみくもなウォーキングなどが辛い
・ジムに行っても器具の使い方がわからない
・ひとりでやっていてもサボる→やらなくなる
・かと言ってパーソナルジムは結構高い
・予約の時間でないとプログラムに参加できない
など、私も筋トレをしよう!!と意識して今まで色々トライしてみました。
でも、長く続かないことが多かったんですよね。
(現在は自分に合うジムがあり、そこに通っています!)
これは人それぞれ、どのスタイルが自分に一番合っているか?どうやったら続けられるか?を見極める必要があると思います。
生活習慣として組み入れられたらしめたものです!
最初の話に戻りますが、明らかに年齢よりも若い・明らかに平均よりも薬の量と種類が少ない皆さん。お話を伺った中で最高齢は93才の女性でした。
本当にビックリしましたね。。この年齢には見えませんでしたから。
「カーブスに週3日行ってるの。あと、家でYouTube見てちょっとやってるのよ。」と話しておられました。すごい・・










