現在の日本では、2人に1人が何かしらのがんにかかると言われています。これは、先進国の中でも特に高い割合。アメリカではジャンクフードの消費が多く生活習慣などもメチャクチャなイメージがありますが、近年、がんで亡くなる人の割合は減少傾向にあります。(その原因は幾つかありますが、その話題はまた別の記事で。)
薬局で働いていると、がんと診断され化学療法を始める方に多く出会います。「まさか自分ががんになるなんて」と驚きを隠せない方がほとんどです。しかし、がん治療の一つの選択肢である化学療法は、抗がん剤を使ってがん細胞を攻撃する方法であり、決して簡単ではありません。
がん治療を取り巻く選択肢と私の考え
私は薬剤師として、できるだけ薬に頼らずに健康を守る選択肢を広げたいと考えています。そのため色々な勉強会に参加することも多いです。
中には「怪しい」「都市伝説だ」と言われるような話題もありますが、それを理由に否定してしまうのはもったいないこと。
思考を停止せずに、あらゆる可能性を検討することが重要だと感じています。
なので、「還元くん」にも出会えたと思っています。
例えば、以前参加した栄養に関する勉強会で、講師から次のような質問がありました。
“がん検診を受けて初期のがんが見つかった場合、あなたはどうしますか?”
この問いに対し、参加者からはさまざまな意見が飛び交いました。
- これからの時間をどう使うか考える
- 終活の準備を始める
- リラックスできる環境で祈る
- 家族のためにさまざまな準備を進める
その多様な視点を聞きながら、私自身も色々考えたことを覚えています。
現在の日本におけるがんの標準治療
2025年1月現在、日本における現在の癌の標準治療は、主に以下の4つの治療法を組み合わせた治療が行われています。
- 手術療法
- 放射線療法
- 化学療法(薬物療法)
- 免疫療法
これらの治療法は、がんの種類、進行度(ステージ)、患者の状態に応じて適切に選択され、組み合わせて使用されます。基本的に一般的な病院での治療はこの中から選ぶ形になります。
これ以外の方法は保険外のいわゆる「自由診療」となりますが、本当に色々な種類があります。さらに「民間療法」に分類されるものもありますね。
初期のがんで絶望しない理由
日本では、初期のがんであるステージⅠやⅡの治療成功率が非常に高いことをご存知でしょうか?
初期がんの5年生存率
以下は、国立がん研究センターが公表しているデータです。
- 胃がん:94.9%
- 大腸がん:95.5%
- 肝臓がん:59.8%
- 肺がん:81.3%
- 乳がん:100%
これらのデータから分かるように、初期のがんであれば高い確率で治療が成功します。また、ステージⅤやⅥであっても完治する例を私は多く見ました。
なので、特に初期のがんが見つかっても絶望する必要は全くありません。
がん細胞は10年かけて育つ
興味深い事実として、現在見つかるがん細胞は10年前から成長してきたものだと考えられています。がん細胞は非常に小さい段階であれば、私たちの免疫が働いてやっつけてくれるのです。と、いうよりも毎日私たちの体の中にはがん細胞が5000個ほど出来ているそうです。
しかし、大きくなると免疫では対処できなくなります。
そのため、10年前の生活習慣を振り返り、少しでも改善できる部分を探すことがまずは大切だと思います。生活習慣の見直しこそ、がん予防や健康維持の鍵となりますので。
私が考える「ラッキー」という心構え
冒頭の講師の質問に戻りますが、私の答えは「ラッキー!」でした。
なぜなら、初期のがんであれば治る確率が非常に高いからです。長期の休暇を取り、「治療に専念します」と言いながらリフレッシュする時間を作ることも可能です。この考えを友人に話したところ、「そんな楽観的でいいの?」と驚かれましたが、私は自分の経験からこう思えるのです。
関節リウマチの宣告とその後
以前、私は関節リウマチと診断され、一時は本当に絶望の淵に立たされました。
医師からは進行性の病気であること、一生薬が必要であること、将来的なリスクについて丁寧に説明を受けましたが、その言葉がまるで「人生に鎖をつけられた」ように感じられました。
しかし、現在では薬を使わずに元気に過ごしています。自分自身を振り返り、見直すことができたことが大きいと思っています。
この経験を通じて、病気は単なる不幸ではなく、大切な気づきを与えてくれる存在だと考えるようになりました。
病気が教えてくれること
病気になると、普段の生活を見直す時間が生まれます。元気なときはそのありがたさを忘れがちですが、病気が私たちに与えるメッセージは本当に重要です。
- 体をいたわる大切さ:健康であることに感謝し、体を労る意識を持つようになります。
- ストレス管理:無理をせず、自分らしい生活を送ることの大切さを学びます。
- 家族や友人の大切さ:支えてくれる人々への感謝が深まります。
病気は決して望ましいものではありませんが、人生を見つめ直すきっかけを与えてくれるものであることは間違いありません。
健康を守るために今できること
一般的な話になりますが、健康を維持するためには、以下のポイントを意識してみるのはいかがでしょうか。
- バランスの良い食生活:野菜や果物を中心に、添加物を控える。食べ物が私たちの体をつくっています。
- 適度な運動:週に数回のウォーキングや軽い運動を心がける。血流改善は大事です。
- ストレスの軽減:趣味やリラックスできる時間を作る。
- 良質な睡眠:一番重要だと思っています。
- 体を冷やさない:冷えは万病のもと。
がん細胞は、からだの冷えた部分を好むという事も知られています。
具体的な方法はまた別の機会にそれぞれ記事にしてみたいと思います。
最後に
病気やがんの診断は恐ろしいものと思われがちですが、前向きに捉えることで新たな可能性が広がります。病気は私たちに「これまでの生活を見直し、未来をより良いものにするチャンス」を与えてくれるのです。
今この瞬間を大切にし、健康的な生活を心がけていきましょう。