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リウマチに鍼灸は効果がある?薬剤師が語る体験と東洋医学の可能性

鍼灸のススメ

リウマチの薬をどうしてもやめたくて試した治療法のうちの一つが「鍼灸治療」です。

リウマチの診断を受けた2005年から20年以上経つ今でも、鍼灸にはお世話になっています。「鍼を体に刺す」というと、特に男性は「怖い!!」とおっしゃる方が多いですが、鍼灸で使用する鍼は(特に日本のものは)髪の毛より細いのです。

とても細い鍼で適切に治療をしていく鍼灸師の先生は本当にすごいなぁ……と思います。

鍼灸とは?

「鍼灸って何だろう?どんな歴史があるの?」という詳細については、日本鍼灸師会のサイトをご覧ください。

この記事では、私自身の体験をもとに、鍼灸の効果や活用方法についてお話ししていきます。

目次

私が鍼灸に頼る症状

私は以下のような症状が出たときに、必ず鍼灸院に駆け込みます。

  • 顎関節症(あごの周りの違和感や痛み)
  • 肩や首のコリ
  • 肉離れ

また、薬局には顔面麻痺の患者さん(お薬としてはビタミンB12やステロイドが主に処方されます)がよくいらっしゃいますが、この症状の患者さんには「鍼灸院に行ったほうが良い」とお伝えしています。顔面麻痺は早期に処置を行うことで、薬を飲んで様子を見るよりも早く回復する印象があります。

また、三叉神経痛の患者さん(テグレトールというお薬を処方されることが多いです)にも、鍼灸の有効性を伝えています。

さらに、生理痛がひどく痛み止めを常用している方にも鍼灸をおすすめしています。

鍼灸師と薬剤師の役割の違い

薬剤師として常に感じているのは、「自分に鍼灸の知識や技術があったなら、もっと患者さんの症状を改善できたのではないか」ということです。

CHIKA

現在の日本の法律では、薬剤師は患者さんの体に触れて治療を行うことができません。しかし、脈をとったり舌の状態を診たりして治療を行えるのが鍼灸師の先生方なのです。

薬剤師としてできることは、漢方薬を選び、適切に調合すること。もし薬剤師と鍼灸師の資格を併せ持つ先生がいれば、一度訪ねてみることをおすすめします。

薬剤師であり鍼灸師の星 司(ほし まもる)先生

私が大尊敬する「星 司(ほし まもる)」先生は薬剤師であり鍼灸師でもあります。現在は実際の治療を行っておられませんが、97歳になる今もなお、昔の患者さんたちから電話がかかってくるそうです。

また、現在では医師でも鍼灸を学び、治療に取り入れている方もいらっしゃいます。

鍼灸治療と健康保険

大学病院でも鍼灸外来がありますが、鍼灸治療は基本的に自費治療となることが多いです。

交通事故など一部保険が適用される場合もありますが、ほとんどが自己負担になります。

CHIKA

どうして鍼灸治療は自費なのか? その疑問は尽きません。

五十肩の経験と鍼灸治療の効果

自分自身が五十肩らしき症状になったとき、あまりの痛みで夜も眠れない日々が続きました。ロキソニンを飲んで寝ないとどうにもこうにも眠れなかったのです。

そこで「肩の専門の先生」のいる整形外科を入念に調べて受診しました。結果はレントゲンを撮り、「リハビリをして様子を見て、それでもダメなら手術です」との診断でした。

やはり最終的には手術という話に……。

この診断を受け、「他に方法があるはずだ!」と思い、鍼灸治療とリンパマッサージを試しました。その結果、見事に完治。今では痛みもなく、腕の上げ下げも全く問題ありません。

リウマチと鍼灸治療の関係

鍼灸治療を行ったからといって、すぐにリウマチの症状が改善するわけではありません。しかし、こわばった体の筋肉をリラックスさせ、血行を良くする効果は確かに感じています。

東洋医学的に見ると、鍼灸治療の目的は「気・血・水」の巡りを整えること。リウマチにも良い影響があると考えています。

特にリウマチの症状の一つである「手のこわばり」や「手のむくみ」に関しては、「井穴刺絡療法」を取り入れています。

刺絡療法とは?

カッピングや瀉血による血行改善

「刺絡(しらく)」とは、皮膚に微小な傷をつけ、滞った血液を除去して微小循環の改善を図る療法です。

治療部位としては、

  • 細絡(さいらく):体表近くに浮き出た毛細血管
  • 硬結(こうけつ):筋緊張の強い部位
  • 井穴(せいけつ):爪根部のツボ

などがあり、治療目的に応じて選択されます。

井穴刺絡療法

「井穴刺絡療法(せいけつしらくりょうほう)」は、特に手足の爪の生え際のツボを刺激し、自律神経や体性神経を介して症状を改善する方法です。

鍼灸院でもこの方法を取り入れているところは少ないですが、実は自分でも行えます。(ただし、針を刺すため勇気が必要です。)

東洋医学の視点から健康を考える

鍼灸や漢方といった東洋医学の基本は「体全体を診る」ことにあります。

西洋医学の「切った・貼った・薬」という体の一部分を見るものではなく、人間の命そのものを診るものが東洋医学だと思っています。

もちろん西洋医学にお世話になることも多々ありますが、それだけで解決できない時は他の選択肢も沢山あります。

体に不調を感じたら、一つの選択肢として鍼灸を取り入れてみることをおすすめします。

鍼灸のススメ

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この記事を書いた人

薬剤師歴20年以上。本業の傍らで「ようこそ還元くんの世界へ。」という情報発信ブログとショップを運営しています。こちらの「別館」では還元くん・メビウスウォーター以外の情報発信を主に行っています。20代で慢性関節リウマチを発症し克服するまでに行ったことや考えたことなども含め、いろいろ発信しています。

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