再会がもたらした驚きと笑い
先日、以前一緒に働いていた元同僚が赤ちゃんを連れて久しぶりに訪ねてきました。今は少し離れたところに住んでいるので、なかなか会う機会がなく、とても嬉しい再会でした。
この同僚はちょっと変わっていて、お昼休みには食事をとらず、なぜか段ボールを敷いて昼寝をするのが日課。
体もかなり細く、食事の量も少ないようで、彼女から赤ちゃんが生まれてきたというのが本当に驚きです。出産後も体型はまったく変わらず、「産後太り」という言葉が彼女の辞書にはないかのよう。なんとも羨ましい限りです。
しばらくみんなで楽しく話していたところ、同僚が「あ、これ!」と言って処方箋を一枚取り出しました。初めて見る名前が書かれていて、なんとなくお婆ちゃんの処方箋かな?と勝手に想像。
皮膚科で処方された薬の処方箋で、出ていたのは肌の保湿やかゆみ、炎症を抑えるものでした。
名前を見たときの先入観から気づかされた「固定観念」
しかし、よく見ると処方箋には「公費番号」が付いています。
これは国や自治体が医療費の一部を補助してくれる番号で、子どもの医療費助成に使われるものです。
あれ、小児医療の番号?
と少し不思議に思っていると、同僚がニヤニヤしながら一言。
それ、この子の処方箋だよ!!!
と言われ、場の全員が一瞬固まりました。
みんな処方箋に書かれた名前を見て「お婆ちゃんだ」と思い込んでいたのです(笑)。
ひらがなの二文字の名前で、苗字からも年配の女性を連想させるものでした。同僚もそのことをわかっていて、
なんかお婆ちゃんみたいな名前だよね!あとで気づいて笑っちゃったよ
と。
名前の響きやイメージが先入観を生んでいた瞬間でした。
思い返してみると、私の祖母の名前も「ナツ」「フサ」といったカタカナ二文字の名前。
だから、余計に最近の赤ちゃんの名前には思えず、自然と「お婆ちゃんだ」と思い込んでしまっていたのかもしれません。
思い込みって本当に不思議で、時に面白いものですね。
仮に名前が「トム」「メイ」「ケイ」などであれば、若い印象を持つかもしれませんが、音の響きやその時代の流行が影響しているのでしょうか。
同僚は周囲の流行に流されず、個性的な名前を選んだので、素敵だなと思いました。
ちなみに私の本名もよく「男性か女性かわからない」と言われます。
特に漢字表記だと性別を感じさせないようで、以前、初対面の人から「ずっと男性だと思っていました!」と驚かれたことがありました。その相手の慌てた顔を思い出して今も時々笑ってしまいます。
固定観念に気づくことから生まれる新しい視点
今回、改めて「思い込みや先入観を手放してみることの大切さ」を感じました。
私たちは、知らず知らずのうちに固定観念にとらわれ、自分の中で「こうであるべき」という枠を作っていることがあります。しかし、それらを少しずつ手放していくことで、新たな視点や可能性に気づけるのは確か。
そのために、色々な場所へ行く、人に会う、体験をしてみる、本を読む、音楽を聴く。。
というのが大事だと思います。
同僚の赤ちゃんの顔を思い出しながら、「もっと柔軟な視点で物事を見てみよう」と感じる今日この頃。