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痩せる薬の話

痩せる薬

痩せる薬って本当にあるの?

普段は調剤薬局で働いている私ですが、患者さんからよくこんな質問を受けます。

「痩せる薬ってないの?」
「若返る薬が欲しいなぁ。」
「頭が良くなる薬ってある?」

冗談半分で話しているように見えますが、時々本気の目をしている方もいます。特に多いのが、「手っ取り早く痩せたい」という相談。そこで今回は、「痩せる薬」についてわかりやすくお話しします。

医師の処方が必要な「痩せる薬」

実は、医師の処方箋が必要な「痩せる薬」が存在します。その代表例が「サノレックス」という薬。成分名は「マジンドール」と言います。この薬は、食欲に関係する神経に働きかけて食欲を抑えると同時に、代謝を良くして体重を減らす効果があります。

「夢のような薬!」と思うかもしれませんが、この薬を使えるのはBMI(体格指数)が35以上の「高度肥満者」に限られています。例えば、身長160cmの人なら体重が90kg以上でようやく対象になる計算です。つまり、「ちょっと痩せたい」程度の人には処方されません。なぜなら、この薬は「治療」の一環だから。

CHIKA

もちろん副作用も報告されています。たとえば、動悸、不眠、頭痛、口の渇きなど。特に心臓や精神面に影響を与えるリスクがあるので、慎重な使用が必要だと思いますね・・


糖尿病治療薬の意外な効果

他にも痩せる効果を持つ薬として、糖尿病の治療薬「フォシーガ」や「ルセフィ」があります。この薬は、腎臓で糖を再吸収しないようにすることで、尿と一緒に糖分を排出します。その結果、体重が減ることがあります。実際に15kgほど痩せた患者さんもいますが、糖尿病の診断がなければ処方されません。

これらの薬にも注意が必要です。糖分を排出するという仕組み上、脱水症状や尿路感染症を引き起こすリスクがあります。さらに、体重が急激に減ることで体調を崩すケースも。

実際にこのお薬で15kg痩せた患者さんが

患者さん

これ、ちょっと痩せすぎだよね!?

と話していたのが印象的です。

海外の「痩せる薬」とそのリスク

海外では「痩せる薬」がサプリメントとして手軽に購入できることもあります。例えば、タイのバンコクにある有名な美容病院では、痩せ薬を処方してくれるそうです。

あるタイ人の知り合いは、結婚式前にその病院で処方された薬を2ヶ月間服用して20kg痩せたと言っていました。ただ、その後思いっきりリバウンドしてました。

CHIKA

ビフォー・アフターが別人すぎて誰だかわかりませんでした・・

でも、もともと目鼻立ちがぱっちりとしたかわいらしい方で、結婚式の時の写真は女優のようになってたので、いいのだそうです。

見せてもらった薬は、青・赤・ピンクのカラフルな錠剤で、一見して「危ない感じ」と思えるものでした。

成分が不明で、どんな副作用があるかわからない薬を飲むのはリスキーすぎる・・

また、海外で販売されているダイエットサプリの中には、危険な成分が含まれている場合もあります。例えば、過去には心臓に負担をかける成分が含まれているサプリメントが問題になりました。海外から個人輸入で手に入れる場合は、自己責任となるため慎重に判断する必要があります。

市販で手に入る「痩せる薬」

2024年4月から日本で市販薬として買えるようになった「アライ」という薬も注目されています。この薬は、脂肪の吸収を抑えることで体重を減らす効果があります。

腸内で脂肪が分解されず、そのまま体外に排出される仕組みです。ただし、この薬を使用すると脂肪分の多い食事をとった場合に下痢などの副作用が出ることが。

CHIKA

実際に使用された方のお話を伺ったところ「ナプキンが必要なくらいだった!」と。・・・お察し下さい。

また、漢方薬の「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」も痩せるサポートをしてくれると言われています。この漢方には、体内の余分な水分や老廃物を排出する成分が含まれています。さらに、血流を改善する効果も期待されるため、冷え性や便秘に悩む方にも適していますね。

痩せるための本質

どんな薬やサプリメントを使っても、日々の食事や生活習慣が乱れていては意味がありません。

リバウンドを防ぐためには、まず自分の食事内容を見直すことが大切です。例えば、野菜を増やして糖質や脂質を控えめにすることで、体重が徐々に減少することが期待できます。

実は私も10代の頃に、Maxの体重が85kgになったことがあります(笑)運動を結構していたのですが、その運動をやめたら食べる習慣だけが残ってしまいました。。

そこから、「やはりこれはまずい」ということでまずは食事の見直しをしました。

CHIKA

1日で10kg増えることはないように、1日で10kg減るという事もありません。年単位で考えることが大事だと思います。

運動を取り入れることも重要。

運動をして「劇的に痩せる」というのは難しいですが、体を動かすと何かが変わります。

今なにも運動をされていないという方はウォーキングやストレッチのような軽い運動から始めてみてください。無理のないように。。食事と運動を組み合わせることで、痩せるだけでなく体全体の調子が良くなることを実感できると思います。

個人的な経験としては、食事改善>>運動 だと思いますが運動して筋肉がつくと痩せやすくなるのは事実です。

「手っ取り早く痩せたい」という気持ちは私も、今でもあります!!

でも、薬やサプリメントだけに頼るのではなく、生活習慣全体を見直すことが長期的な成功への鍵だと思うのですよね。一歩ずつ自分のペースで改善していくことで、健康的で持続可能な体づくりを目指しましょう!

痩せる薬

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この記事を書いた人

薬剤師歴20年以上。本業の傍らで「ようこそ還元くんの世界へ。」という情報発信ブログとショップを運営しています。こちらの「別館」では還元くん・メビウスウォーター以外の情報発信を主に行っています。20代で慢性関節リウマチを発症し克服するまでに行ったことや考えたことなども含め、いろいろ発信しています。

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