口臭はただのエチケットの問題ではない
口臭。それは私にとって5本の指に入るほどの「天敵」です。できるだけ発生させたくない&人に不快感を与えたくないです。。
口臭予防といえば、まず基本となるのが毎日の歯磨きですが、それだけでは不十分な場合もあります。
デンタルフロス、歯間ブラシ、舌ブラシ、マウスウォッシュ、そして歯科での定期的なクリーニング。これらを組み合わせてこそ、しっかりとした口腔ケアになります。
にんにく料理を食べた後のような「一時的な口臭」だけでなく、日常的に発生する慢性的な口臭の原因は、もっと深刻な問題かもしれません。
今回は、口臭と全身の健康との関係についてお話ししていきます。
口腔内の菌が全身の病気を引き起こす?
「口の中の細菌が血管に入って、心臓や脳に悪さをする」と聞くと驚かれる方が多いのではないでしょうか。
実は、歯茎の毛細血管を通じて細菌やその毒素が血流に乗り、全身に影響を与えることがわかってきています。
例えば、歯周病菌が血管を傷つけ、動脈硬化を進行させることで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるという研究報告もあります。
さらに、高齢者の場合は、誤嚥によって口腔内の細菌が肺に入ることで、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあります。
つまり、口の中の清潔さは、全身の健康と深く関わっているのです。
バイオフィルムという“菌の城”に注意!
歯周病の原因となる細菌たちは、歯や歯茎の表面に「バイオフィルム」と呼ばれる膜を作って住みつきます。
これはいわゆる「プラーク」とも呼ばれるもので、歯の表面がネバネバするのはこのためです。

このバイオフィルム、実は水でゆすぐ程度ではまったく落ちません。
菌たちは生き延びるために強固な膜を作り、外部からの攻撃を防ごうとします。
台所の排水口やお風呂場のぬめりを思い出してください。あれこそがバイオフィルムの代表格です。
そのバイオフィルムが、私たちの口の中にも存在しているという事実。これを放置しておくと、炎症や口臭、さらには全身への影響にも繋がってゆきます。
口の中は“菌のワンダーランド”!?その数は数百種類以上!
人の口の中には、300~700種類以上の細菌が生息していると言われています。その種類や構成比は人それぞれで、体質や食生活、生活環境によっても変わります。
中には「良い菌」もいて、虫歯や歯周病の予防に役立つものもあります。例えば、広島大学の研究で発見されたL-8020乳酸菌は、虫歯になりにくい子どもの口から採取されたもので、この菌を活用したマウスウォッシュなども市販されています。
ただし、L-8020菌だけで歯周病が完全に防げるわけではありません。あくまで補助的なケアとして、基本は毎日の丁寧なブラッシングと清掃が大切です。
舌の汚れ「舌苔」も見逃せない口臭の原因
さて、ここで注目していただきたいのが「舌」です。
鏡で舌を見てみてください。白や黄色っぽい苔のようなものがついていませんか?これは「舌苔(ぜったい)」と呼ばれるもので、菌の温床になっている可能性があります。
舌苔もバイオフィルムの一種とされ、放置すればするほど口臭の原因になります。
専用の舌ブラシを使って、やさしく丁寧に舌の清掃を行うことが大切です。


まとめ:口腔ケアは全身ケアの第一歩
口臭は、単なるマナーや見た目の問題だけではなく、全身の健康を守るための重要なサインでもあります。
歯や歯茎、舌などの口腔内を清潔に保つことで、心臓・脳・肺といった重要な臓器の病気リスクを減らすこともできるのです。
これまで「歯磨きは虫歯予防のため」と思っていた方も、これからは「全身の健康を守るため」に意識を変えてみてはいかがでしょうか。
バイオフィルムを除去するための丁寧な歯磨き、舌のケア、定期的な歯科検診を心がけて、口から始まる健康生活を手に入れましょう。