私たちが生きていくために必要な栄養を取る一つの手段として「油」があります。
常温で液体の状態であれば「油」、お肉のアブラのように固体になっていれば「脂」と書きます。
いずれにしてもカロリー的には比較的高いのであまり摂りすぎてもいけないと言われています。しかし、良い油(脂)を適切に摂ることは健やかな体を保つために絶対必要です。
オリーブオイルのこと
私は特にオリーブオイルの専門家というわけではないですが、オリーブオイルがものすごく好きです。
ですが、今考えると自分が子供の頃はオリーブオイルを家庭で見た記憶がありません。家にあったのはサラダ油とかゴマ油とか。レストランなどにはオリーブオイルってあったかなー・・?というくらい。
日本で販売している種類も今に比べてかなり少なかったと思います。
油自体の話については書き出すとかなり長くなるので、また別の機会にしまして、今回は自分がよく使う油、「オリーブオイル」のことをお話しようと思います。
人の体は食べたモノから出来ている
振り返れば、自分が大病を患った時は「とりあえずモノを食べればいい」という生活でしたし自炊もロクにしていませんでした。
今は「自分の身体は食べたモノからできている」ということがよくわかるのですが、仕事をしているとどうしても自炊の時間が取れないことも多いです。
それでも色々考えたあげく、「良い調味料を使えば簡単な料理でも楽に美味しく食べられるのでは」と思ったので「調味料だけは絶対に良いものを使う」という選択。
体のことをきちんと考えるようになってから、「調味料だけはきちんとした良いものを使おう!」と決めています。
特に食材としてどうしても欠かせない、そして体にも必要な「油」。
オリーブオイルが体にもたらしてくれる嬉しい効果を皆さんと共有したいと思います。
オリーブオイルの成分は主にオレイン酸
オリーブオイル中の脂肪酸の約70~80%はオレイン酸で、これは「オメガ9系の油」と言われます。体の中でも少し作ることができますが、足りないので食事から補うことが必要。
更にオリーブオイルには身体の中では生成できない「必須脂肪酸」のオメガ3系や6系のリノール酸やリノレン酸も含まれています。
ちなみにオレイン酸は、善玉コレステロールを減らさず、悪玉コレステロールのみを減らす働きがあります。酸化しづらいため扱いやすい油ですね。
エキストラバージンオリーブオイルが良い理由
上記の脂肪酸の他に、ビタミンEやA、その他抗酸化作用を持つ物質が入っているのでエキストラバージンオリーブオイルが良いと言われています。
ヨーロッパではオリーブオイルの規格について厳密に9段階が設けられています。
この9段階の規格を定めているのは国際オリーブ理事会(IOC)という機関ですが、日本はこのIOCに加盟していないので、オリーブオイルの分類はJAS法(日本農林規格法)で「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の2つにしか分けません。
ただし、2024年2月から公益財団法人日本油脂検査協会はエキストラバージンオリーブオイルのIOC国際基準に基づく官能評価及び理化学検査の受託をするようになったようで、今後日本でもIOC基準のオイルが主流になっていくのでしょう。
オリーブオイルの主な種類
IOCが定める9規格、日本のJAS法を考慮して今回は食用オリーブ油を大まかに3つにわけてみます。
- エキストラバージンオリーブオイル
- バージンオリーブオイル
- ピュアオリーブオイル(精製オリーブオイル)
健康効果を最大限に得るには、エキストラバージンオリーブオイル一択ではないでしょうか。これはオリーブの実を物理的にぎゅーっと絞っただけの最高品質のオイルで、ポリフェノールなどの他、有効成分が沢山含まれています。もちろん加熱処理もしていないので熱に弱い微量成分も残っており、とりわけ酸度が低い良質なもののことを指すのだそうです。
IOCのWebサイトはこちら
と、このあたりの事をまず前提にしてお話を進めます。
下記の「体にもたらす嬉しい働き」はエキストラバージンオリーブオイルを摂取したときのことと考えてください。
オリーブオイルと私たちの体
オリーブオイルを適量取るのは体にとって嬉しいことが沢山あります。 例えば・・
①心臓病予防
②抗酸化作用
③炎症の制御
④腸内環境の改善 ・・・etc.
など、これらの効果は、オリーブオイルに含まれる一価不飽和脂肪酸やポリフェノールなどの成分によるものです。
①はちょっと古いですが2014年に論文発表がありました。ただ、これは食事にも関係してくる話のようです(地中海式食事法を実践していたグループのみ得られた効果)※1
②はオリーブオイルに含まれている「ビタミンE」や「ポリフェノール」などの成分によるもの。
③はエクストラバージンオリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」という成分が、風邪薬などに配合されている抗炎症薬の成分「イブプロフェン」と似た作用があると最近の研究で発表されました。ただこれはオリーブオイルの「ピリッとした成分」が相当するようなのでこの効果を求めるのであればピリッと辛めのオリーブオイルが良いのでしょうね。※2
④に関しては私も実感があり、「スルッと出る」ようになります(笑)
ほかにも体に対する良い効果はこちらからも確認できます!
皮膚に塗るためにも・・
ちなみに、薬局でもオリーブオイルって売ってるんですよ。食用ではなく外用医薬品としての販売。医薬品なので不純物などは取り除かれて精製されてます。
効能:皮膚の保護、日焼け炎症の防止、やけど、かぶれ
こういった意味でも「オリーブオイルは神様からのプレゼント」と言ってもいいのかもしれませんね。
さいごに
今回はオリーブオイルが体にもたらしてくれるよい事をお伝えしました。
是非皆さんも毎日の食生活にオリーブオイルを取り入れてみてくださいね!
おまけ
先日美容院に行ったとき、美容師さんからこんな話を伺いました。
とてもひどいアトピーのお客様がいらして。その方に半年ぶりくらいにお会いしたらものすごく肌が良い状態になっているのでビックリして、聞いたみたんです。
そしたら、料理に使う油をオリーブオイルに変えたらこうなった、っておっしゃっていたんです。本当に艶もあって、昔の肌がウソみたいでしたよ!!
と。
オリーブオイルの色々な成分を考えると、ありですよね。
もう、使う油は全てエキストラバージンにしたとのこと。もちろん火を使うお料理も。
美容師さんを通じての話ではありますが・・
その方がおっしゃってたんですが、オリーブオイルは酸化しづらいから、てんぷら油とかに使っても20回くらいは大丈夫って聞きました
ちなみに先ほどの元アトピー肌のお客さんは、今はオリーブオイルを輸入するお仕事に携わるようになったのだそうです。プロですよね。
このお話からも、私たちは食べたものから出来ていることがよくわかります。
ちなみに以前こちらの記事でお伝えした「ハーブソルト」もオリーブオイルとセットで日常に取り入れるべし!“楽に美味しいものを食べるためのアイテム”の一つでもあります。